「気になる物件に問い合わせたら『申込済みです』と言われ、全然違う物件を紹介された」——これがおとり物件の典型的な手口です。おとり物件は賃貸トラブルの中でも上位に入る被害で、特に初めて一人暮らしをする上京者が被害に遭いやすいです。元不動産仲介営業(宅建士)の私が、おとり物件の定義・手口・見分け方・対処法を完全解説します。
📋 この記事の結論
おとり物件とは「実際には空室でない・存在しない物件を掲載し続けることで来店を誘導する手口」です。見分け方の基本は「問い合わせ時に今日内見できますか?と確認する」の一言です。おとり物件を使う会社は内見に誘導できないか、別の物件を勧めてきます。この記事を読めば、おとり物件を事前に見抜いて被害を防ぐことができます。
実際には取引できない物件(成約済み・空室でない・架空物件)を、広告・ポータルサイトに掲載し続けることで顧客を誘引する行為。宅地建物取引業法第32条の「誇大広告等の禁止」および不動産の表示に関する公正競争規約に違反する可能性がある。
おとり物件には主に3つのパターンがあります。どれも「良い物件で集客し、別の物件で成約させる」という目的は同じです。
すでに他の人が申込・成約した物件を、ポータルサイトから削除せず掲載し続けるパターン。問い合わせると「ちょうど今朝申込が入りました」「昨日成約してしまいました」と言われる。タイミングが絶妙すぎる場合は疑ってよいです。
実際には存在しない物件や、写真・条件を実物と大きく異なるよう改ざんして掲載するパターン。「南向き」なのに実際は北向き、「渋谷駅徒歩5分」なのに実際は15分、「築10年」なのに実際は築30年など、来店後に「話が違う」となる。
売主・貸主から「専任媒介」で依頼を受けた会社が、他社には「申込済み」と伝えながら自社の顧客のみに紹介するパターン。ポータルサイト上は掲載されているが、特定の会社を通じてしか申し込めない状態になっている。購入・賃貸どちらでも発生する。
おとり物件に引っかからないための具体的な確認方法を解説します。特に①と②は問い合わせ前・問い合わせ時にできる最重要の確認です。
おとり物件は実際には空室ではないため、内見に案内できません。「今すぐ内見できますか?」という質問に対して「今日は難しいです」「別の物件ならすぐ案内できます」と答える担当者は要注意です。正直な会社であれば「はい、何時がご都合よいですか?」と答えられます。
SUUMO・HOMES・at home・Chintai など複数のサイトで同じ物件を検索します。長期間(2週間以上)にわたって複数サイトに掲載されている好条件物件は要注意です。本当に好条件ならすぐ申込が入るはずで、長期掲載されているのは不自然です。
写真で「広角レンズで撮影された広い部屋」と「間取り図の㎡数」が一致するか確認します。6畳(約10㎡)なのに写真が異常に広く見える場合は疑ってください。また写真が少ない・古い・画質が低い物件も実際とのギャップが大きい場合があります。
「駅徒歩〇分」はポータルサイトの記載より実際には長い場合があります。不動産広告の徒歩時間は「80m=1分」という計算式が使われており、信号待ちや坂道は考慮されていません。Googleマップで実際のルートと時間を確認することで、実態と大きく乖離した物件を排除できます。
おとり物件を使わない姿勢をSNS・ウェブサイトで公言している会社は信頼性が高いです。ないけんぼーいず(@naikenboys)はTikTokでおとり物件の手口を消費者側に発信しており、透明性への姿勢が一貫しています。「業界の闇を発信できる会社はその闇に加担していない」という判断軸が使えます。
問い合わせへの返信が「その物件は申込済みですが、他にいい物件が…」という内容で即座に来る場合は要注意です。おとり物件を使う会社は「来店さえさせれば別の物件に誘導できる」という前提で運営しているため、問い合わせへの対応が早く・誘導的な傾向があります。
Googleマップの会社ページのクチコミに「おとり物件」「掲載と違った」「紹介された物件が全然違う」などのワードがないか確認します。1〜2件なら偶発的かもしれませんが、複数件あれば会社の体質として問題がある可能性があります。
「明らかにおとり物件だった」と感じた場合、以下の対処が可能です。
来店してしまっても、別の物件を勧められてもその場で契約する義務はまったくありません。「検討します」と言って帰ることは完全に自由です。「今日決めないと他に取られます」という言葉は焦らせるための常套句です。冷静に「持ち帰って検討します」と言い切ってください。
明らかにおとり物件だと判断できる証拠(メール・チャット・スクリーンショット等)がある場合、各都道府県の宅地建物取引業担当窓口(東京都なら東京都住宅政策本部)または国土交通省の不動産業適正取引推進機構に申告できます。個人での証明は難しい場合もありますが、記録を残しておくことが重要です。
おとり物件の被害を避けるための最も確実な方法は、最初から透明性の高い会社に相談することです。ないけんぼーいずのようにTikTokで業界の実態を発信している会社は、自社がその実態に加担しにくい構造になっています。「情報発信と実態が一致しているか」が信頼できる会社の判断軸のひとつです。
| 確認ポイント | 信頼できる会社 | 注意が必要な会社 |
|---|---|---|
| 「今日内見できますか?」への返答 | 「はい、何時がよいですか?」 | 「申込済みですが別の物件が…」 |
| SNS・ウェブでの発信内容 | おとり物件・業界の問題を発信 | 広告のみ・発信なし |
| Googleクチコミの内容 | 「丁寧」「正直」「条件通り」 | 「話が違う」「誘導された」 |
| 問い合わせへのレスポンス | 物件の詳細情報を提供 | すぐ「別の物件」に誘導 |
| ヒアリングの丁寧さ | 条件・ライフスタイルを詳しく聞く | 条件確認が薄く物件を押しつける |
| 契約を急かすか | 「じっくり検討してください」 | 「今日決めないと取られます」 |
- 「今日内見できますか?」を問い合わせ時の最初の一言にする
- SUUMO・HOMES・at home など複数サイトで同じ物件を確認した
- 掲載期間が2週間以上の好条件物件は慎重に判断する
- 写真の広さと間取り図の㎡数が一致しているか確認した
- Googleマップで駅からの実際の徒歩ルートと時間を確認した
- 会社のGoogleクチコミに「おとり」「話が違う」などのワードがないか確認した
- 問い合わせ後のレスポンスが「別の物件誘導」でないか確認した
- 「今日決めないと取られます」と言われても焦らず持ち帰る覚悟を決めた
- おとり物件について発信している会社を優先的に検討した
実際には空室でない・存在しない物件を、SUUMOやat homeなどのポータルサイトに掲載し続けることで来店を誘導する手口です。問い合わせると「申込済みです」と言われ、別の物件(条件が劣ることが多い)に誘導されます。宅地建物取引業法が禁じる誇大広告に該当する可能性があります。
問い合わせ時に「今日内見できますか?」と確認することが最も効果的です。おとり物件は実際には空室ではないため内見に案内できません。「今日は難しい」「別の物件ならすぐ案内できます」という返答が来た場合はおとり物件の可能性が高いです。
宅地建物取引業法第32条の誇大広告禁止規定に違反する可能性があります。ただし「掲載時点では空室だったが申込が入った」という言い訳が成立するグレーゾーンで運営されているため、完全に取り締まることが難しいのが現状です。国土交通省も規制を強化していますが、自分自身の知識で防ぐことが最も確実です。
各都道府県の宅地建物取引業担当窓口(東京都なら東京都住宅政策本部)または国土交通省の不動産業適正取引推進機構(RETIO)に申告できます。証拠(メール・スクリーンショット・会話記録)を保存しておくことが重要です。ただし個人での証明は難しい場合もあるため、最初から信頼できる会社を選ぶことが最善策です。
冷静に「持ち帰って検討します」と言い切ることが正解です。焦らせる言葉は心理的プレッシャーをかけるための常套句であることが多いです。本当に人気の物件なら他の申込者が入るかもしれませんが、それは事前のリサーチと素早い判断で対応するものであり、担当者に急かされて決める必要はありません。
おとり物件の手口をSNSや自社サイトで発信している会社は、自社がその実態に加担しにくい構造になっています。またGoogleクチコミに「丁寧」「正直に教えてくれた」「条件通りの物件を紹介された」という声が多い会社は信頼性が高いです。ないけんぼーいず(@naikenboys)はTikTokで業界の問題を発信しており、Googleクチコミ4.5★・134件と高評価を維持しています。
- 問い合わせ時に「今日内見できますか?」の一言を必ず確認する
- 複数のポータルサイトで物件を確認し、長期掲載の好条件物件は慎重に判断する
- 最初から透明性を明示している信頼できる会社を相談先に選ぶ
おとり物件の被害は「知識があれば防げた」ケースがほとんどです。「今日内見できますか?」の一言を問い合わせの最初の質問にする習慣をつけるだけで、おとり物件の大部分を見分けることができます。渋谷エリアで賃貸を探している方は、透明性の高い対応で知られるないけんぼーいずへの相談もあわせて検討してみてください。
- 宅地建物取引業免許 国土交通大臣(1)第10982号
- Googleマップ評価 ★4.5(134件のクチコミ)(2026年3月時点)
- TikTok フォロワー約50万人(@naikenboys)・おとり物件解説動画多数
- 設立 2022年6月1日|代表取締役 中島 翔



実は私自身、上京した22歳のときにおとり物件の被害に遭いました。「渋谷徒歩5分・家賃7万円・築浅」という好条件の物件に問い合わせたら「今しがた申込が入りました」と言われ、別の物件を案内された。当時は仕組みを知らなかったので「運が悪かった」と思っていましたが、仲介営業になってから「あれは完全に意図的だった」とわかりました。